倉敷の地で育まれた織物文化、ものづくり文化を未来に継承していくことで、人々の心と生活に豊かさを提供し続けます。


Mission & Vision

 120余年継承してきた思いと技術を次の100年へ向けて。

「世の中の役に立ちたい」という創業からの思いは今も変わらず、倉敷帆布のDNAとして連綿と受け継がれております。時代の変化に寄り添い、工業・商業用資材からアパレル・インテリア素材まで、倉敷帆布は進化・深化してきました。私たちは、いかなる時代においても「人々の心と生活を豊かにする素材であり続けたい」という信念を忘れず、新たな製品・用途・技術開発に邁進して参ります。

代表取締役 武 鑓 篤 志


Mind

倉敷帆布への想い。

当社が誇るのは、最高品質を支える職人の技。

綿が帆布になるまでの数多くの工程に、職人の細やかで卓越した技とノウハウが光っております。そうした小さな技の積み重ねにより、一級帆布といわれる最高品質を実現しております。倉敷の地で生まれた織物文化、ものづくり文化を未来に継承していくこと。この想いを実現するため、丸進工業株式会社と株式会社バイストンはこれからもお客様に満足頂きご支持いただける製品・用途開発に努めて参ります。

伝統を守りながらも
新しいことに挑戦することはとても楽しい。
倉敷帆布は両端の耳の美しさが特徴。そこでさらにきれいにと考えたら、幅の狭い織り機そのものを自分で設計、溶接までして作ってしまいました。シャトル(杼)も特注です。帆布をつくる仕事のはずが、新しい機械までつくるなんて自分でも驚きです。当社で使っているシャトル織機はもう生産されていません。だから壊れたら自分で直します。やっぱり帆布を織る仕事が好きじゃないとできません。幅が狭いと織り上げる効率が悪い。でも効率よりも、誰にもできない良いものを作っていきたい。手間もかかりますが、誰にもできないものを作くる方が面白いじゃないですか。社員全員が倉敷帆布の伝統を守りながらも、新しいことに挑戦し意見を交わし、工夫を凝らすことはとても楽しい。そして、すべてにこだわりと愛着をもって作り上げているもの。それが我々が追い求める倉敷帆布です。

 

取 締 役  渡 辺 国 弘

新たな発想の帆布づくりで
倉敷帆布のさらなる可能性を広げていきたい。
現在58台あるシャトル機にどの製品をかけるかという生産管理やスタッフのマネージメント管理、機械の修理を担当しています。傷の少ないA反生地を織り上げ、生産を量を少しでもアップすることが、スタッフ全員の目標です。そのためには、機械の細かな調整が重要です。個人的には、新しい帆布を作るための知識を高めることも目標です。例えば、平織りでも緯糸が見えないようにする技術を開発したり、今までの織りで複合される生地を作れば、新しい生地ができるのではないかと考えています。シャトル織機で織る独特の風合いを大切にしながら、市場への新たな可能性が広がればいいですね。今後、先輩方の技術伝承や、廃番となったシャトル織機の維持など、当社が培ってきた歴史や技術を受け継いでいき、ずっと先の将来も視野に入れ、これまでと同じ品質を保つものづくりや、今後も成長を続ける体制づくりを行っていきます。

 

工 場 長  西 中 隆 彦

糸はとても繊細だから、
いつも糸と話ながら帆布を織り上げています。
一本の糸も、織り機にかけるまでには、実は幾通りもの工程が必要なんです。「整経」は帆布を織り上げる糸をつくるための、最も要になる部分であり、いかに結び目がないものをつくるか、弛みや張りにばらつきが出ないように調整し、一本一本に愛情を込めて糸を均等に整えていきます。自然の恵みからできている糸は、見た目は同じように見えますが、季節や天気で状態が変わります。湿度が高い季節の方がコンディションは良く、乾燥していると糸が切れやすくなり、糸の状態を見て細かな調整をする必要があります。この工程は技術だけではなく経験が必要で、結局は手の感覚がいちばんです。手をそっと添え、指先が糸に触れる。糸から伝わる情報を逃さないように、その一点に神経を集中させる。糸は柔らかいけれど、摩擦で指紋がなくなるくらい糸と会話しながら帆布をつくっています。糸が帆布に織り上り、さらに製品になったものを見ることをとても嬉しく思っています。

 

整 経 行 程  名 越  将

倉敷帆布には未来がある。
それを自分の目で確かめてみたいと思います。
「経通し」とは、一本一本の経糸(たていと)を織り機のパーツに通して帆布の柄を描いていく仕事です。柄物は機械では出来ないので、全て手作業でとっても細かい作業です。見た目と違って、通す糸は結構堅く緩んでいるとダメなので張りを持たせます。ひとつの織り機用の糸を通すは一日がかりです。一番大変だったものは丸三日かかりました。集中しているので目も疲れますが、一本間違えるだけで模様が変わってしまうので気が抜けません。糸を通す作業の繰り返しですが、私的には作品を創っている感覚です。これからもっと複雑な柄や通し方に挑戦していきたい思っています。大変だけどその分やり甲斐もあります。じっと座って集中しなくてはいけない根気のいる作業ですが、それを克服して技を身につけるために日々学んでいます。

 

経通し行程  竹 中 理 恵


History

手に取れば感じる、歴史の織文。

 
 古代エジプトにおいて船の「帆」として使われるようになったのが始まりとされる帆布。日本では織田信長の帆船に用いられたのが最初だと言われています。綿糸を何本も撚り合わせた丈夫な糸から織り上げる1平方メートルあたり8オンス以上の平織りの地厚い織物。非常に丈夫でへたりにくく、通気性に優れ、使い込むほどに味が出てくる帆布。その発祥は、古代エジプトまで遡り、船の帆として使われた亜麻帆布が起源と言われています。耐久性に優れた布は、ミイラの巻き布にも使われていました。日本では、江戸時代末期に伝わり、和泉、三河、播州、備前、備後地方で盛んだった帆木綿を、船頭であった工楽松右衛門が速い船をつくるため、良い帆の発明に没頭し、綿帆布へと発展。それは江戸と大阪の航路をさらに発展させる発明品となり、たちまち全国へと広まっていきました。
 

 
 
 
 


Process

帆布が出来るまで

1. 合糸(ごうし)

紡績上がりの原糸2~8本を1本の糸に合わせる作業。合わせる糸の本数で織り上げる帆布の厚さが決定されます。
2. 撚糸(ねんし)

合糸した糸に撚りをかけ、繊維が束ねられることで糸の強度が増し、また毛羽立ちにくくなります。
3. 整経(せいけい)

織り機用にタテ糸を整え200〜300本ずつを6〜10回に分けてドラムに巻き取り、ビームと呼ばれる巨大なロールに巻き直します。
4. 経通し(へとおし)

専門の職人さんがビームの経糸を「リード」「ヘルド」「ドロッパー」と呼ばれる織機のパーツに1本1本手作業で通していきます。
5. 製織(せいしょく)

織機にビームを載せヨコ糸をセットして平織りします。1台の織機で織り上げられるのは、1日8時間で50~70mほどです。
6. 流し検反(ながしけんたん)

織り上がった帆布を50mごとにカットし、検反機にかけてキズや汚れなどを細かくチェックしていきます。
7. 畳み(たたみ)

1m毎に重ねて畳み、さらに二つ折りにし号数毎に積み上げます。この形が豆腐に似ているのでトウフタタミとも呼ばれます。
8. 仕上げ(しあげ)

流し検反でチェックしたキズを熟練の職人が再確認、補修を施し最後にハケで糸くずなどを払い落として完成。
9. 完成(かんせい)

より厳格だった旧JIS規格(日本工業規格)と当社独自の品質基準に則り、品質管理を徹底しています。

倉敷帆布とは

 倉敷が育てた世界に誇る、最高品質の一級帆布です。

1888年より伝統を紡ぎ、革新を織り続けてきた「倉敷帆布」。その品質に大切な役割を果たすのが、120年以上受け継がれてきた高度な糸撚り技術です。綿100%の原糸数本を撚り合わせて生み出す、しなやかさと強さを併せ持つ糸は、職人の経験と感覚を頼りに、現在では希少になった「シャトル織機」によって織り上げられ「セルヴィッジ」と呼ばれる美しく整った両端を持つ「倉敷帆布」へと生まれ変わります。より厳格な旧JIS規格を今なお守り、最高の技術力で織りなす最高品質。綿花という自然の恵みと人の想いが育てた、ぬくもり溢れる一級帆布。たくましく、やさしく、心に語りかけてくるような風合いは、丁寧に、大切に、手間を惜しまず、妥協せずに“本物”を追い求めた証しです。そして、「倉敷帆布」はいつも考えます。この類まれなる魅力は、もっと多くの価値を生み出す可能性に溢れている。人々に求められ、愛される存在となるためにできることはもっとある。だから、「倉敷帆布」はこれからも挑み続けます。

 

先染め・ストライプ帆布は当社へ。

従来、強靭さと通気性を兼ね備える帆布は機能品製品の素材として重用されてきましたが、現在では、その風合いなどがアパレル製品としても広く注目を集め、伝統と革新をあわせ持った素材として進化を続けています。撚り合わせ、織ることで一本の細い糸が丈夫な帆布へと姿を変える。その過程は、本物を作り続けてきた「倉敷帆布」の実直な姿勢そのものです。
当社の「ストライプ帆布」は、お客様のイメージにあわせてストライプの色・幅などを細かく指定できます。また、深い味わいと高い完成度のオリジナルの「先染め帆布」をご提供できます。
先染めとは、糸を先に染めてから織り上げている生地のことです。通常、帆布は白糸で生地を織り上げてから色を染める「後染め加工」が主流ですが、当社=白生地機屋(しろきじはたや)にとってタブーとされていた、先染めの糸を使って帆布を織り上げることに挑戦し、今では当社の大きな特長のひとつになりました。
プリントでは決して楽しめない風合いと、上品なストライプが表現されているのが魅力です。

 

オリジナルストライプもうけたまわります

 

豊富なカラーバリエーションの先染め帆布

OEM、オリジナル帆布に関するご質問・お問い合わせは下記連絡先のいずれかにお気軽にご連絡ください。
メールご利用の場合は、会社名・担当者名・〒番号・住所・電話番号をご明記の上ご質問ください。
 
 
メールでのお問い合わせは


About Us

会 社 概 要

会 社 名

丸進工業株式会社

本社所在地

〒710-0146 岡山県倉敷市曽原439番地

代 表 者

代表取締役 武 鑓 篤 志

設   立

昭和19年(1944年)

資 本 金

2,000万円(2017年9月1日現在)

従 業 員 数

30名(2017年9月1日現在)

決 算 期

11月

事 業 内 容

織物製造販売、帆布製品製造販売

取 扱 商 品

綿帆布、麻帆布、合繊・アクリル帆布、産業資材用織物、帆布製品(袋・カバン・衣料他)

主 要 銀 行

中国銀行 藤戸支店

主要取引先

大和紡績(株) 川島商事(株) 高島(株) 大一帆布(株) 村田長(株) (株)タメオカ

関 連 企 業

倉敷帆布株式会社              
〒710-0146 岡山県倉敷市曽原414-2 TEL.086-485-2112 FAX.086-485-2119

丸進大連              
中華人民共和国遼寧省大連市

会 社 沿 革

1888年

創業。武鑓 石五郎・梅夫婦が現在地にて織物業を始める。(現社長の曽祖父母)

1933年

武鑓 進衛(石五郎の3男)が丸進工業を創業、帆布製造を始める。

1944年

丸進工業株式会社を設立、武鑓進衛が代表取締役に就任。

1963年

武鑓 尚(進衛の長男)が丸進工業株式会社 代表取締役に就任。

1995年

現社長・武鑓篤志(尚の次男)が丸進工業株式会社代表取締役に就任。

2003年

株式会社タケヤリ、丸進工業株式会社、タケヤリ帆布協同組合の出資により帆布の企画、販売会社として現在地に株式会社バイストンを設立。武鑓篤志が代表取締役に就任。「倉敷帆布」を商標登録する。

2008年

倉敷美観地区内に株式会社バイストン「美観地区店」をオープン。

2009年

バイストンの商品と倉敷帆布生地が購入できるオンラインショッピングサイト「バイストン・オンラインショップ」をオープン。

2013年

オンラインショッピングサイトを大幅改修し「倉敷帆布オンラインストア」としてリニューアルオープン。同年8月に株式会社バイストン創立10周年を迎える。


Access

公共機関をご利用の場合
・JR倉敷駅前6番乗場 下津井電鉄バス、天城線児島行「沖縄手」下車 徒歩約2分
・JR児島駅前6番乗場 下津井電鉄バス、天城線倉敷行「沖縄手」下車 徒歩約2分

車でお越しの場合
瀬戸中央自動車道 水島ICから岡山方面へ、最初の信号を右折、約50m先倉敷帆布
ショールーム隣の駐車場をご利用ください。駐車場から道をはさんで正面が入口です。